なぜ食育が大切なのでしょう。
ものを食べることは人間が生きて行く上で、欠かせない要素です。
食べることは、生きることです。
「歯」と「食べ物」は切っても切れない関係です。
子どもの「歯」を健康に育てるこることは、子どもの「生きる力」を育むことに他ならない、と私たちは考えています。
「子どものころの食生活は、その後の一生を変えてしまう可能性がある。」
管理栄養士 幕内秀夫
子どもの食育を考えることは、子どもたちの健やかな未来へとつながると考えています。
でも、食育を難しく考えることはありません。
がんばって子育てしているお母さんたちの負担をさらに増やすのではありません。
お母さんたちに余裕ができる。それが食育の本来の姿だと2丁目石井歯科医院では考えています。
お母さんに余裕がなければ、子どもにとってもよいことはありません。
なぜなら、子どもにとって最もうれしいことは、お母さんが笑顔でいることだからです。お母さんに余裕ができれば、お子さんと笑顔で関われるはずです。笑顔のお母さんを増やすこと。それが2丁目石井歯科医院の虫歯予防の真髄です。虫歯予防から始まる、笑顔の子育て支援。
私たち日本の子育てを歯科医院から応援したいと考えています。
2丁目石井歯科医院の食育の考え方
虫歯のない子育ては、難しくありません。虫歯の出来てしまう子育てのほうが、本当はずっとずっと大変な子育てなのです。もし、お子さんの歯に虫歯が出来ていたら、あなたは大変な子育てをしているのかもしれません。うちの子は特別。仕方ない。とあきらめることはありません。食育の知識を身につけることで、子育ては楽になります。
2丁目石井歯科医院では、お母さんたちを応援するセミナーも開催しています。
★子育ての負担が減る。
食事をしっかりと摂ることにより、だらだらとお菓子を食べたり、あまいジュースを飲むことを避けられるようになります。
食事をしっかり摂って、お腹がいっぱいであれば、お菓子は必要なくなるからです。スーパーでお菓子やジュースをたくさん買っているお母さんを見かけますが、食事をしっかり摂れば、お菓子やジュースを買わなくても済むようになり、買い物の負担、経済的な負担も少なくなるはずです。
また、お母さんとお子さんが、「お菓子を食べてはダメ!」「ジュースちょうだい。アイス食べたい!」「だめ、だめ!!」という言い争いをすることもなくなります。
お菓子やジュースがお家にたくさんある状況で、だめ!だめ!という争いを続けるより、食事をしっかり摂って、お菓子やジュースが必要のない状況を作ったほうが子育ての負担は少ないのです。
★お母さんの負担が少ない。
食育というと、難しい栄養素やカロリー計算など、面倒で大変なことというイメージを持つかもしれません。それは、献立を栄養素で考えるからです。たんぱく質、脂質、ビタミン、糖質、などのバランスで献立を考えると、パン、納豆、ハンバーグ、牛乳という不思議な献立が出来あがることがあります。
主食をごはんにして、味噌汁、つけもの、もう1品おかず、と考えればいいのです。
主食をごはんにする。そこからスタートすれば食育は決して難しくありません。パンを焼く手間を考えれば、ごはんを炊いておくだけでいいので、お母さんはかえって楽なのです。夜、炊飯器のタイマーをかけておく。そうすれば朝起きたときには、ご飯が炊きあがっています。
おかずは、納豆と漬物があれば十分です。おにぎりにしてあげるのもいいでしょう。あとはお味噌汁を作るだけです。お味噌汁の具は、わかめでもいいし、豆腐でもいい、油揚げを刻んで冷凍しておけば、もっと簡単です。
和食の朝ごはんは、忙しいお母さんの味方です。
★子どもが健やかに育つ。
子どもが何より好きなのは、お母さんの笑顔です。
子育ての負担が減り、余裕ができると、お母さんに笑顔が増えます。
笑顔のお母さんと過ごすことで、子どもの心は安定し、安心感や自信を身につけていきます。ご飯を主食にする食育は、子どもの心を育む基本になると考えています。
子どもはいつか必ず成長して、親の元を離れて行きます。だからこそ、子どもと過ごす今の時間を大切にしてほしいと思います。虫歯を作らない、歯を守る食生活は、今しかない大切な子育ての時間を、笑顔で過ごすためのエッセンスがたくさん含まれています。
子育ては大変なものです。何しろ、人間を育てているのですから。お母さんたちは一大事業をしているのです。一大事業をするのに、専門家のアドバイスも受けずに一人で悩み、苦しむことはありません。
今、お子さんに虫歯がなくても、お母さんの手元を離れた後にも、将来に渡って自分で自分の歯を守って行けるような、食育、子育ての時を2丁目石井歯科医院と一緒に過ごして行きましょう。
食生活の土台は、食事です。歯科医院では間食(おやつ)の指導に力を入れている場合が多いのですが、おやつの前にまず、食事がきちんと取れていることが大切です。
和食が健康によいことは、今では世界的に注目されていますね。
和食の特徴は、主食がご飯だということです。
ご飯の特徴
ご飯は水分の含有量が多いので、おかずは自然と油分が少なくなります。
ご飯を主食にすることで、自然と油分や塩分の少ない食事となり、糖尿病や高血圧などの成人病から子供たちを守ることにもなります。
パンは水分が少ないため、油分の多いおかずでないと一緒に食べることが出来ないのです。ご飯とホウレンソウのおひたしは一緒に食べられますが、パンはホウレンソウをバターで炒めないとパサついて一緒に食べることができないのです。
日本人は、砂糖も油脂類も、食品添加物も含まれない、もっともきれいなデンプン質の供給源であるご飯を主食にしてきました。副食に油や砂糖があったとしても、白いご飯があれば、それらを摂りすぎることはなかったのです。ご飯をしっかり食べないと、デンプン以外の糖質を欲することになります。実際にご飯はほとんど食べないけれど、甘い菓子類は食べるということはよくあると思います。
子どもたちは、ご飯が大好きです。
ご飯が嫌いな子どもはほとんどいないはずです。
だから、ご飯をしっかり食べさせることが大切なのです。
成長期の子どもにご飯をしっかり食べさせなければ、甘いお菓子やジュースを減らすことは難しいでしょう。
ご飯を主食に、味噌汁、おつけもの。朝食はこれで十分だと、管理栄養士の幕内秀夫先生も話されています。
2丁目石井歯科医院では、子どもの朝食はご飯にしましょう、とお話しています。
なぜ、パンではなく、ご飯なのでしょうか。
それは、レシピを見ていただくとわかります。
食パンのレシピ
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小麦粉
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200g
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砂糖
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15g
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バター
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10g
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塩
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3g
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ドライイースト
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4g
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クッキーのレシピ
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小麦粉
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200g
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砂糖
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70g
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バター
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100g
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卵
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1個
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朝食を食パンにしたとき、パンにバターとジャムを塗るとしましょう。
食パンのレシピに、ジャムの砂糖とバターを加えれば、朝からクッキーを食べているのと変わらなくなることに気づくでしょう。
子どもの朝食を考えるとき、パンはお菓子と考えてほしいと思います。
おかずは、ソーセージとオムレツ、ホウレンソウのバターソテー
一方、朝食をごはんにしたとき、おかずは味噌汁とつけもの、納豆、焼のり。
それから、パンは水分の含有量がごはんより少ないので、油分の多いおかずでないと口の中でパサついて一緒に食べることができません。
ご飯が主食の朝食の場合、おかずの油分も少なくなります。
お米を炊くときには、お水をたくさん加えます。ご飯には水分がたくさん含まれているので、油っこくないおかずでも一緒に食べられるのです。
子どものおやつは4度目の食事と考えましょう。
成長期の子どもの小さな胃袋では、3回の食事だけは足りないのです。
幼稚園や保育園、学校から帰って来たとき、お腹がすいているので、おにぎりを食べさせてあげるといいでしょう。
お母さんもお仕事で忙しい場合など、とりあえずお菓子やパンで子どものお腹を満たしていることがあると思います。
お腹がすいた子どもは、スナック菓子や菓子パン、甘いお菓子などを食べて、お腹を満たそうとします。だから、夕ご飯のときには、すでに空腹感がなくなり、せっかく作ったご飯を食べない。そして、しばらくするとまたお腹がすくので、夕ご飯の後で、お菓子を食べてしまう、という悪循環に陥っていることがあります。
おやつに、おにぎりなんてかわいそう。と思っているお母さんがいますが、お腹がすいた子どもにとって、おにぎりはお菓子よりうれしいはずです。
子どもは甘いものが大好きです。だからお菓子をあげれば食べてしまいます。
甘いものを全く食べてはいけない、ということではありません。
ときには楽しむこともいいでしょう。でも毎日、必ず甘いお菓子が必要ではないということを覚えておいてほしいと思います。
さつまいもや栗などの天然の甘みも子どもは大好きですよ。
おやつは「お菓子とジュース」でなければかわいそう、という思い込みをやめましょう。
子どものときに、しっかりとご飯を食べることを教えてあげないことの方が、子どもの将来のためにはかわいそうなことです。
お砂糖たっぷりの甘いお菓子が食べたいのは、本当は大人なのかもしれませんよ。
あまり知られていませんが、清涼飲料水にはたくさんのお砂糖が含まれています。
炭酸飲料 20~24g (200ml中)
お子さんの1日の砂糖摂取量の目安は40gです。
清涼飲料水をコップに2杯飲むと、それで40gになってしいます。
お砂糖はカロリーが高いので、おやつや食事と組み合わせると、食事ではなく飲み物でお腹がいっぱいになってしまいます。
もう1つ注意が必要なのはイオン飲料です。
お子さんが発熱をしたときや、運動時などの水分補給に、身体に良いと思ってイオン飲料を与えていることがあります。イオン飲料にもたくさんのお砂糖が含まれています。
イオン飲料 18g (200ml中)
小児科と小児歯科の保険検討委員会では2004年に
「前歯のむし歯の原因の1つにイオン飲料(スポーツ飲料)の飲み方が関係している」と報告しています。
清涼飲料水やイオン飲料は、のどが渇いていなくても飲めてしまいます。
糖分の摂りすぎは、虫歯だけでなく、肥満や糖尿病など全身的な病気にもつながります。
お子さんの飲み物は、水かお茶にしましょう。
お茶にはフッ素も含まれています。
血糖値とは、血液の中のブドウ糖の濃度を表す値で、食事を摂れば上がり、空腹なら下がるといった変動があるものの、子どもも大人も80〜110mg/dlが正常値です。
低血糖とは、読んで字のごとく、血液中の血糖値が低下してしまうものです。
低血糖状態になると、動機、貧血、無気力、めまい、頭痛、不安感、非社会的行動、集中力の欠如、生あくび、うつ、忘れっぽくなるといった症状が出ると言われています。
さらに、脳は低血糖状態を補うために、アドレナリンというホルモンを分泌し、体内に蓄積されている糖分を血液中に出して糖をなんとか確保しようとします。
しかしアドレナリンは、別名「攻撃ホルモン」とも呼ばれ、これが過剰に分泌されると、興奮状態になって、攻撃的になってしいます。
乳幼児だけではなく、大人だって、空腹状態になるとなんとなくイライラして怒りっぽくなることはありませんか? まさにあの状態こそが脳からアドレナリンが過剰に放出されている状態というわけです。
スナック菓子・炭酸飲料の摂りすぎに注意!
血糖値の特徴として、その値が急激に上昇すると、下がるときもまた急激であるという点があります。ご飯など、でんぷん類は血糖値をゆっくり上昇させまずが、その一方、ブドウ糖、果糖を多く含むものを摂取すると、血糖値は急激に上昇します。
そしてブドウ糖、果糖を多く含むものこそ、炭酸飲料、スナック菓子類、ファストフード類だと言われているのです。
身体の機能が未熟な子どもたちは、食事による血糖値の変化も激しいと言われています。そんな子どもたちがスナック菓子を片手に炭酸飲料を飲んで… などということを毎日続けていれば、身体が低血糖状態におかれる状態が長く続くことになります。するとアドレナリンが過剰に放出されて、興奮状態になり… もうその先の結論は言わなくてもおわかりのはずです。
子どもたちの食生活を見直すことはとても大切です。